何が悪いのだろう?

数日前に自炊代行業者を作家が訴えたというニュースを見ましたが、そのときは「スキャンデータがたくさん置いてあって、本を持ってると言うとデータを渡しちゃう業者」が居て、それを訴えてるのかと思ってました。
だから、そりゃあ至極まっとうな話だと思っていたんですが……。
どうやら、本を渡すとデータにしてくれる業者を訴えた様子。
それはおかしいんじゃないの? と思います。
その業者が客の為に作ったデータを納品後に破棄しないで流出させたり収集したりしてるのなら問題だけど、きちんと納品後にデータを破棄してるのなら何の問題があるのかしら?
こういうことがあると二言目には「権利者に利益が分配されない〜」とか言い出すけど、今日日本を含めたエンターテイメントや情報媒体とかはそれこそ膨大な量になっていて、敵が多いのだから本(のなかのエンターテイメントや情報)という存在の価値が以前と変わっていないなら相対的にその価値は下がってるはずなので、権利者の利益が減るのは当たり前なのに。
大体、中身が著作物なだけで、本というパッケージ形式自体は著作物でもなんでもないはずで、自炊とはパッケージ形式を変更してるだけなんだから違法性は無いと思うけど。
それが違法というなら、著作者に無断でオリジナルの装丁にするのも違法だし、ちょっと乱暴だけどブックカバーを付けたら違法ってことにも出来るし。
「本」が売りたいんじゃないでしょ?
「中身」を売りたいんでしょ?
権利者はユーザーの権利を奪う前にやることがまだまだたくさんあるんじゃないかしら?


あー、うちも早く裁断機とADFスキャナ買いたいなあ。