チップチューン最強

先日の師匠との話。
「(FM音源のへなちょこな音を流しながら)ティンパニということにすると、もうティンパニにしか聴こえない」
FM音源のティンパニは、ぎにょんぎにょんという音がします(ぎにょんぎにょん言うこと自体すでにティンパニじゃないんですが)。
でも、ティンパニを意図して曲に配置されると、それはティンパニになります。
じゃあティンパニの音ってどんな音なんでしょう?
大抵の人は聴いたことがあると思いますが、あの半球の金属にフタをしたアレから鳴る、太鼓とシンバルの残響を合わせたような音です。
本物とぎにょんぎにょんという音はかなりかけ離れているはずなんですが、ぎにょんがティンパニに聴こえるなら、ぎにょん=ティンパニの音にしても良いということです。
「ぎにょん=ティンパニの音」が成立するのなら、音楽に置ける「音」には「意味」はあっても「音色(聴こえ方)」は重要でないことがわかります。
必要なのは「ティンパニが鳴っているという」ことであり、それは「ティンパニの音が聴こえる」とイコールではないようなのです。
それが前述の「ティンパニということにすると、もうティンパニにしか聴こえない」であり、音楽におけるティンパニというのは音を鳴らす為の「楽器」ではなく存在を示す「記号」ということになります。
要するに音楽を聴いたとき、耳に聴こえる音はあまり意味ががないということです。
音楽を聴くってどういうことなのかしら?


長々と書いてきましたが、実は音楽の中にティンパニという意味を持たせるにはティンパニの音が必要なのは言うまでも無いんですが、この辺はもうすっぱり無視しました。
なので、かなりインチキ理論です。
だってね、最終的に言いたかったことは「チップチューン最強」ってことですからね。
チップチューンで「生音がなってるような気がする」はできても、生音で「チップチューンで鳴ってる気がする」は難しそうですし。